ハロゲンフリーとは?


英国は2020年2月1日、EUから離脱しました。(「合意なき離脱(ノー・ディール)」は回避されました)
英国へ製品を輸出している企業やその企業に関連する商流にある企業については、RoHSを含めたCEマーキングに代わる対応が新たに必要になる可能性があります。
※ちなみにUKCAマーキングについてはJETROの概要解説ページを参考に。

ハロゲンフリーの規格・規制

ハロゲンとは、周期表の第17族の元素で、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)、ヨウ素(I)、アスタチン(At)の5元素のことを指しています。

 

電気電子業界で使われている用語としてのハロゲンフリーの定義は、明確に決まっているものはないようです。
ハロゲンが含有されていない、もしくは、意図的に使用していないなどと解釈されています。
また現在のところ、ハロゲンフリー機器についての規制はないようです。

 

ただし、ハロゲンフリー材料としては銅張積層板を対象としたJPCA-ES01という規格があり、閾値として以下の含有限界濃度が定められています。

 

塩素(Cl)含有率:0.09wt%(900ppm)以下
臭素(Br)含有率:0.09wt%(900ppm)以下
塩素(Cl)及び臭素(Br)含有率総量:0.15wt%(1500ppm)以下

 

2010年現在の最新版は、「ハロゲンフリー銅張積層板試験方法 JPCA-ES01-2003」のようです。
この規格JPCA-ES01は、IEC 規格の61249-2-21(国際電気標準会議)やIPC規格の4101B(米国電子回路協会)に採用されています。
どの規格についても、同じ閾値が定められています。

 

 

※JPCAとは社団法人日本電子回路工業会のことで、電子回路工業および関連産業の統計調査事業や標準化事業などを行っている団体です。

 

 

メーカによって、ハロゲンフリーの定義や用語の使用方法などが若干異なっているようですが、電気電子業界でハロゲンフリーという場合の対象ハロゲンは、一般に臭素と塩素の2種類の元素を指しているようです。

ハロゲンフリーの定義関連記事

ハロゲンフリー規格
電気電子機器で使用されるプリント基板には、JIS規格があります。
また、JPCAには、ハロゲンフリー材料についての規格があります。
製品含有化学物質情報管理ガイドライン JIS化へ
製品含有化学物質情報管理ガイドラインのJIS開発が行われることになりました。
JAMP、JGPSSIが共同発行しているガイドラインが基になるようです。