SVHC候補物質:アントラセン(p-ナフタレン)



アントラセン(p-ナフタレン)

アントラセンとは、ベンゼン環が3個縮合した構造をしている有機化合物です。 アセン系多環芳香族炭化水素で、パラナフタレンとも呼ばれています。
アセン系とは直線状にベンゼン環がつながっているものをいいます。 直線状ですので、p(パラ)の方向(180度)と同じです。 ちなみに、ジグザグが混じっているものはフェン系といいます。

 

アントラセンは、同じく炭化水素類であるベンゼン、トルエン、キシレンなどとともにコールタール分離成分として得られる、CAS No.(CAS番号)は120-12-7の物質です。
皮膚に対する刺激を持っています。

 

アントラセンの用途・特徴

アントラセンの用途には、アントラキノン系染料の原料などがあります。 その他の用途には、粗製カーボンブラックの原料や殺虫剤、木材防腐剤(保存剤)、除草剤、植物成長調整剤などの用途があります。
アントラセンは無色の固体ですが、紫外線を照射すると青い蛍光を発する物質です。
日本国内ではほとんど製造されていないという情報があります。

 

アントラセンの略称・別名他

  • パラ−ナフタレン
  • p-ナフタレン
  • Anthracene

 

関係法令

  • 水質汚濁防止法:要調査項目に係わる物質
  • 大気汚染防止法:有害大気汚染物質
  • 化審法:既存点検
  • アントラセンによる健康障害を防止するための指針

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