RoHSの適用除外用途に該当するSVHCに情報伝達は必要か


こんにちは。麻砂子です。

 

先回から少し時間が空いてしまいましたね。
お待たせしてしまいました。

 

今日はRoHSとREACH、双方に関係する話をしたいと思います。

 

 

ここ数日の間、
私の周りでなにやらちょっとした騒ぎが起こってまして。

 

正直、何をそんなに騒いでいるのか・・・
と思ってしまったのですが(笑)、

 

社内外のあちこちから話が出てきたので、その話をしたいなと。

 

 

何の話かというと、

RoHSの適用除外用途を使っている部品あるいは材料があって、
その部品あるいは材料中にSVHCが0.1wt%を超えて含有されていた場合、

 

川下メーカに情報伝達が必要なのか

という話です。

 

おそらく、

 

今さら何を・・・という方とか、
何それ?・・・という方とか、
あっ、忘れてた!・・・という方とか、

 

いろいろだと思うんですけどね。

 

みなさん、話のきっかけはこちらのWEBページからのようです。
適用除外用途とREACHのSVHCの話

 

 

私、そんなこととは知らずに、半年前に同じ話をしたよね?
なんて思いながら話を聞いていたのですが(笑)

 

具体的に出てきた話は、
「銅合金に含まれる4wt%までの鉛」

 

つまり、

適用除外用途の6(c)を使っている真鍮(黄銅材)の部品は
SVHCである鉛が0.1wt%を超えている※ので

 

川下メーカに対して情報伝達が必要ですか、という話でした。

 

※銅合金でも鉛の含有濃度が0.1wt%を超えないものもあります。

 

 

ちょっと整理しましょうか。

 

まず、適用除外用途はいいですよね。

 

RoHS指令(RoHS2)の制限物質(=含有禁止物質)の1つに鉛があって、
鉛の含有が許される濃度は均質材料内で0.1wt%です。

 

 

では次。

REACH規則の第33条で定められている話ですが、
かなり簡略して説明すると、

 

REACHのSVHC(Candidate List収載物質)になった物質は
成形品に0.1wt%を超えて含有する場合に、
川下側のメーカへ情報伝達が必要になります。

 

情報伝達の内容は、
「成形品を安全に取り扱うために必要な情報」ですが、
最低限、物質の名称が必要です。

 

消費者から情報提供の依頼があれば、
もちろん消費者にも情報提供をしなくてはいけませんでしたね。

 

 

SVHCとかCandidate Listの話をもう少し知りたいという方は、
メルマガのバックナンバーを読んでいただけるとよいかと。

 

バックナンバーはこちら。
SVHCとかCandidate Listの話

 

 

それからもう1つ。

 

SVHCの含有濃度を計算するためには、
分母の数字として何をもってくるかという問題があるのですが、

 

ECHA(欧州化学品庁)から出ている
「成形品中の物質に関するガイダンス」には、

 

「成形品の中に0.1wt%を超える濃度で存在する」という文言があって、

最終製品全体ではなく、
部品を分母として捉えて考えるのが今の解釈になっています。

 

もうちょっと正確な言い方をすれば、
「個々の成形品単位」ということです。

 

よく解釈が変わったという言い方をしますが、

以前は製品全体として分母を考えてOKだったけれど、
今は、製品全体の質量ではNGとして考えるということですね。

 

 

どうでしょうか。
ここまでお話してきて、ピンと来た人は多いのではないでしょうか。

 

初めに出てきた質問、

 

適用除外用途の6(c)を使っている真鍮(黄銅材)の部品は
SVHCである鉛が0.1wt%を超えているので
川下メーカに対して情報伝達が必要ですか?

 

に対しては、どのように考えればよいでしょう?

 

 

その答えはいたって簡単です。

RoHSとREACHは別で考えればいいということなんです。

つまり、

成形品中(部品中)に含有するSVHCについては、
RoHSの除外用途を使っていても使っていなくても、

 

0.1wt%を超えてSVHCを含有していたら、
川下側のメーカへ情報伝達が必要になるよ、ということです。

 

RoHSの適用除外を使っていても使っていなくても関係ないんです。

 

0.1wt%を超えるか超えないか、これだけが基準です。

 

ここだけ押さえておけば、
SVHCの情報伝達の考え方に迷いは出てこないと思いますよ。

 

 

ということで。

今回はSVHCの情報伝達対象をどのように考えればいいか、
というお話でした。

 

それではまた次回!


カテゴリー
最近の投稿
当サイトについて

こんにちは。管理人の麻砂子です。

当サイトでは、EUのRoHS指令を中心に、電機電子製品に関連する海外の製品含有化学物質関連規制の情報を紹介しています。

⇒ 詳細はこちら

【RoHS対応の手引き】内の検索