分析する費用がない場合の顧客対応方法


今回は、分析する費用がない場合の顧客対応方法
についてお話したいと思います。

 

まず、皆さんにお聞きしたいんですが、
購入資材の分析ってしてますか?

 

購入資材っていってもいろいろありますよね。

 

たとえば、一般的に「材料」と呼ばれる金属や樹脂だったり、
「部品」と呼ばれる複数の材料からできているものもあります。

 

「部品」は、おそらく皆さんが部品と言って想像する「部品」です。

 

半組立て品なども含まれますね。
サブアッセンブリと呼んだりすることもあります。

 

基板などは半組立て品の一種とみてもよいでしょう。

 

 

今日は、
これらの部品の含有物質を分析してますか?
という話です。

 

おそらくですが、全部の部品を材料ごとに
「RoHSの規制対象物質全て」を分析していらっしゃる会社さまは
ないのではないかと推測しています。

 

今、「材料ごと」って言いましたが、
RoHSの呼び方で言えば「均質材料」ですね。

 

でも、顧客からは「分析結果を提出してほしい」と
依頼があるのですよ、困ったことに・・・。

 

もし、私の予想に反して「全て分析してますよ!」という
会社さまがあれば、

 

自社内で分析機器を保有していて、
さらに分析できる人がいるとか、

 

ちょっと特殊な環境なのではないかと思います。

 

特殊というか、品質保証部門がしっかりした体制をとっておられる、
うらやましい環境ですね(笑)

 

 

ちなみに私の会社には分析機器も分析できる人もいません。

なので、自社内での分析はムリです。

 

RoHS1の頃は、
CEマーキング(整合規格:EN50581またはIEC 63000:2016)のように

特に分析方法にコレという決められた規格がなかったので、

私の会社でも蛍光X線分析装置を購入して分析していました。

 

で、合否判定をしていたんです。

 

ですが、RoHS2になってからは
IEC62321-xx(またはEN62321-xx)に従った分析をしなくてはいけない※ので、
もうムリ(笑)

 

あきらめました。

 

※整合規格のEN50581もしくはIEC63000に従って分析するならという意味です。

 

 

さらに今は10物質対応でフタル酸エステル類の分析も必要となると、
もう分析でどうこうしようとするにはムリがあるんじゃないかと。

 

でもね、たまに来るんですよ、

10物質に対して分析した結果を提出してほしいという依頼が・・・。

 

でも、対応できないんです。困ったことに。

 

そう、費用の問題です。

 

 

私の会社は部品メーカという位置づけですが、
1製品あたり(下流側のメーカから見たら部品ですね)、
購入資材(購入部品)は数百~数千点になります。

 

さらにこれを均質材料まで分解すると、
とんでもない数の材料が出てくることになります。

 

単純計算しても、いや 計算しなくても、
費用的に「できない」とわかるわけです。

 

ましてや、分析結果はそのサンプルの結果でしかないので、
一度測定したらずっとそのデータが使えるかというと
そんなことはないわけで。

 

 

おそらく分析結果を求めてくるメーカさんは、
継続的に分析、提出を依頼してくるでしょうね。

 

確かに、分析して規制対象物質が検出されなければ
「含有していない」と胸を張って言えることでしょう。

 

ですが、それっていつまで続けられますか、
ということです。

 

少なくとも私の会社では全ての材料について分析するのはムリなので、
こういうやり取りをすることにしています。

 

【下流側メーカからの依頼】
購入している御社の製品△△について、
RoHS10物質の分析結果を提出してください。

 

【私の会社のまず第一段階の回答】
全ての構成材料についての分析ですか?
全てということになると部品点数が○○点になるので、
費用対効果の面からお引き受けするのは厳しいです。

 

費用をご負担いただけるのであれば、
こちらから分析会社に分析を依頼しますので
ご検討いただけないでしょうか。

 

 

このように回答した場合、たいていの会社さんは、

 

【下流側メーカの返信】
では、どのように購入資材の規制物質非含有を管理していますか?

 

と問合せがあります。

 

そこで

 

【私の会社の回答】
購入メーカの含有物質の管理状況を確認し、
きちんと含有物質管理を行っていることが確認できた会社さまから
不含有保証書と含有物質情報を入手したうえで部品を購入しています。

 

と回答しています。

 

 

すると、たいていの会社さまは、
「それであれば分析結果は必須としない」
とおっしゃってくださいます。

 

つまりは、分析結果を要求しているけれど、
「分析結果がなければダメ」というメーカさんばかりではない
ということなんですね。

 

なので、費用の関係等で分析結果が出せないようなら、
一度 ダメもとでいいので、交渉してみてはいかがでしょうか。

 

自社の管理方法はこうです、と正直に話し、
「もし不備、不足があれば指導をお願いしたい」と言ってみるのも手です。

 

 

私はコンサルではないですが、
この手の話は取引先からよく相談が来るので、アドバイスしています。

 

会話することでわかっていただけることも多い
というのが現状ですよ。

 

原則、法令に則って対応しているのであれば、
法令上は問題ないわけです。

 

このあたりをうまく説明できれば なお良し!ですね。

 

 

それではまた次回!

 


カテゴリー
最近の投稿
当サイトについて

こんにちは。管理人の麻砂子です。

当サイトでは、EUのRoHS指令を中心に、電機電子製品に関連する海外の製品含有化学物質関連規制の情報を紹介しています。

⇒ 詳細はこちら

【RoHS対応の手引き】内の検索