AnnexIIIの適用除外用途追加案について(2019年5月12日)


こんにちは。麻砂子です。
大変ご無沙汰してしまいましたが、皆さまお変わりないでしょうか。

 

しばらくの間、RoHS指令関係での動きはなかったのですが、
今回は、AnnexIIIの適用除外用途に追加案が出ましたので、
こちらを説明したいと思います。

 

今回はまだ追加案ということで、
EU官報として正式に公開された内容ではありません。

あくまで「案」の段階の内容ですので誤解しないようご注意くださいね。

 

 

と、内容を説明する前にまず、
適用除外用途について軽くおさらいしましょうか。

 

EUのRoHS指令には、「適用除外用途」というものがありましたね。

 

適用除外用途とは、
含有を制限されている物質(群)、一般に「禁止物質」と呼んでいますが、

 

この制限物質(=禁止物質)を
「規制濃度を超えて含有していても許される」という
特別な用途、物質の使用方法のことです。

 

現時点での制限物質は6物質(群)、2019年7月22日からは10物質(群)が
段階的に規制されることになりますが、

これらの物質(群)は原則、製品内に含有していてはいけません。

 

ですが、この適用除外用途で定められている条件で使用する場合に限っては
特別にこれらの物質を含有していてもいい、と許可されている用途があり、
これが「適用除外用途」ということになります。

 

また、製品カテゴリによって適用除外用途が使える場合、使えない場合があり、
有効期限もカテゴリによってバラバラに設定されています。

 

 

この適用除外用途ですが、RoHS指令(RoHS2)では、
AnnexIIIとAnnexIVに収載されています。

 

AnnexIIIは全てのカテゴリで適用できますが、
AnnexIVはカテゴリ8、9のみにしか適用できないという違いがあります。

 

 

さて、ここまで復習したところで、
冒頭のAnnexIIIの適用除外用途の追加案について説明しますね。

 

今回、案として公開されたのは2件です。
どちらもAnnexIIIへの追加になります。

 

まず1つめがこちら。
AnnexIIIのNo.43への追加案です。

 

そして2つめがこちらです。
AnnexIIIのNo.44への追加案です。

 

 

これらのWEBページの一番下に表があり、
その表中の左側に適用除外用途の内容、右側に有効期限が記載されています。

 

と、ここでこの2件については注意が必要なので先に説明します。

 

どちらもAnnexIIIの用途なので、原則、
どのカテゴリ製品でも使えるということになりますね。

 

ですが、表の右側の有効期限を見ていただくとわかりますが、
今回公開された2件のどちらも、「Applies to category 11」とあり、
和訳すると「カテゴリ11に適用される」となります。

 

つまり、AnnexIIIに記載された適用除外用途ですが、
「カテゴリ11のみに適用できる」ということに注意が必要です。

 

ちなみに、用途そのものの和訳(意訳)は次のようになるかと。

 

【No.43】
可塑化された材料が人の粘膜に接触、あるいは人の皮膚に長時間接触しないこと、
フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)の値が以下を超えないという条件で、
消費者の使用のみを意図しない機器用に設計された
エンジンシステムのゴム成分中のフタル酸ビス(2-エチルヘキシル)

 

(a)以下の用途に使用される30wt%を超えるゴム
(I)ガスケットコーティング
(II)固形ゴム製ガスケット
(III)電気、機械、または油圧エネルギーを使用して仕事をし、
エンジンに取り付けられている
少なくとも3つの部品のアセンブリに含まれるゴム部品

 

(b)上記(a)に記載のないゴム含有部品のゴムについては10wt%

このエントリでは、「人の皮膚との長時間の接触」とは、
1日に10分を超える継続的な接触、または
30分にわたる断続的な接触を意味する。

 

 

【No.44】
運転中に固定位置で使用される機器に取り付けられた
専門家だけでなく非専門家ユーザーによっても使用されるよう設計された、
欧州議会および理事会規則(EU)2016/1628の適用範囲内における
センサー、アクチュエーター、および燃焼機関の
エンジン制御装置のはんだに含まれる鉛

 

 

No.43、44のどちらの有効期限も、
カテゴリー11に適用され、2024年7月21日に有効期限が切れる

となっています。

 

 

今回はここまで。
それではまた次回!


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